感動した時に「感動した」なんて、指の又が裂けても書きたくないわー!
そんな短い言葉じゃ表せないもの。不誠実でしょう。だから感動した理由を垂れ流すんだよ。←この言語選択もどうよ

ヒーローがズバボーンとかやるのより、その辺にいそうな呼吸を感じさせてくれる映画のが萌えるなあ私は。
始まりはちょっと冗長だったと思う。作品が地味系なんだから、冒頭で猫騙しにバチンと喰らわすくらいでも良かったかも。だって、ラップの微妙なニュアンスなんて分かんないし(^^;
「いつかお前達を倒す、武器ではなく言葉で」だっけ? 最後のそれは良かったなあ。韻を踏んでみると「剣じゃなくペンで」とか? ラップの翻訳って難しいだろうなあ。

主人公のジャマールが、友達に溶け込もうとして、バスケの話しかしないの泣かせるなあ。本当は彼、本が大好きなんだけど、そもそも文学なんて興味持つ人間が少ない土地。
IQが高いのにそれを隠して、テストの成績も注意深くCを取る。知能検査で高得点だった事を、友人には言うなと口止めしたり。
アル中の父親に出ていかれて、「自分の居場所」というものに固執する人間になったんだろうか…
敬虔深くて優しいママと、独立したけど家族思いのお兄さん。仲の良い友達もいるけど、なんだかやっぱり父親不在が影を落としてたんだろうなあ。

しかし、いきなり自分の書いた物を全文添削されるのってキツイような嬉しいような。添削してくれる人が、ピューリッツァー賞の天才だったら、嬉しいかもね。
私も自分の文章を添削して欲しいよ(爆)ああ、他人任せか…?

「まず心で書け。次に頭で書け」Heartって言ってたから、そんな感じかなあ? とにかく、何も考えずにテケトーに文章を書いても正当化される感じで嬉しかった(爆)
字幕的には「第一稿は何も考えずに書け」みたいな感じだったと思うけど。最初っから頭デッカチに考えすぎるから早晩詰まるのかもしれない。
最初は「下書き」のつもりで書くのがよろしいのかな。でも、清書ってめんどくさゲフゲフン

フォレスターの部屋が、だんだん明るくなっていくんだよね。カーテンが開かれて、部屋が片付けられて。
別々の部屋で片方はテレビを見て、片方は何か打ち込んでいて。もう全然家族じゃないかアンタ達!(笑)
いいなこういうの。ベタベタ干渉しなくても平気で、穏やかに関係を結んでいけるのって。

しかしあの人、本を愛する人だね〜ドッグ・イヤーも許さないし。
ジャマールが本を引き出した後にずれて少し飛び出した本を、話しながらきっちり押し戻してるのは笑ったよ。
あと、見てないはずだと思ってジャマールがずれたままにしといたら、キー・パンチの音が止んだのも(^^;見えてんのかよ?! てなもんですわ。
私も本屋の本の上に腰を下ろした友人の頬を軽く叩いた事があったけど(笑)彼も相当キてるね。

アンナも、父親に愛されてはいるけれど、名士の父親の影響下から逃げられない人間だったから、「黒人」扱いされてるジャマールにシンパシーなのかな。
自分を入学させる為に校規を改めた父親の事もボロっと言ってるから諦めてるっぽいとか思ってたのに、ジャマールと付き合う事に前向きでしたね。なんじゃろこのアイデンティティ。
でも、作文コンクールの時に体ごと寄っていって手を握ってくれたのは良かったな〜。

フォレスターは最後、自転車でどこに行ってたのかなあ? まさか仕立て屋? あるいは法律事務所? もしくはむしゃくしゃして散歩?(爆)
それにしても律儀に(夜中なのに)手信号出して年代物のチャリをこぐショーン・コネリーはかっこ良かった…v

しかし、最後のシュートってわざと外したのかな? 「もーこんなとこやってけねーわ!」って?
いつまでも自分を認めようとしない往生際の悪いチームメイトはいるし、忠告ぶって難癖をつける高圧的な教師はいるし?
うーん確かに嫌だな! 自分の授業に酔ってる教師って!(微笑)

フォレスターは兄を飲酒運転で亡くした時、看護士に「あなたの本を読んで感動しました」と言われてから、筆を折る決意をした。
普通の人にだったら、看護士も無神経な言葉を言わなかったんだろう。でも作品が有名になれば、私人から公人になっちゃうんだね。有名税ってやつだろうか…他人にとっては些細な事でも、本人にとってはすごくショックだったんだろうなあ。
自分が哀しい時に、自分の作品の話題をされてもねー。本当に哀しい時に、言葉は無力だってさ。

そういやラスト、弁護士役でマット・デイモンが出てましたねー! びっくりしたよ! あんなチョイ役!
しかし、死に目に合わせてやりたかったような気も。手紙があるからいいのかな。それと、第二作も。
ジャマールがいたから書けたんだよね。フォレスターは満足そうなので、いいか…

ブルジョワ校に転校していったジャマールと一旦仲が悪くなった幼馴染達とも、また仲良くなれたし。ウルウルきちゃってるジャマールの背後に幼馴染みが来て、
「目を見るな」
「見てねえよ。立てよ。行こうぜ」
って慰めもせず、からかいもせず、無理矢理バスケに誘うの。いいなあコレ。余計な言葉はいらないさア。
手紙を開ける時に、出会った時フォレスターが振り回したペーパーナイフ使ってて、こういうの好きだな。冒頭と最後がリンクしてるの。

私も下書きをわきまえて、捨てる勢いで書いてみよう。貧乏性だからかなり難しいんだけど(爆)

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