アメリカ人はみんな腰抜けだ。金かミサイルがないと人殺しもできない。
とかゆいながら、そのアメリカにお願いされたわけでもないのにノコノコ入り込んできて、アメリカ文化にどっぷり浸かり、アメリカ様のお金を施していただくとは何事よ(笑)
矛盾を感じないのか(^^;

結局アレですね、自尊心を保つ為に攻撃してるだけなんだよネ。
自分のいる場所を高くするために、他人を引き摺り下ろしてるんだよネ。
テレビに出て私生活を切り売りしつつパパを公衆の面前で跪かせて「許すよ…」とか言っちゃうような方々とあんまし変わんないよネ。

いや別にアメリカマンセーとか思ってません。独断・独善・独裁のニホイを嗅ぎ取ってますよちゃんと。
しかしですね〜祖国を離れて大嫌いな国で暮らすのってどんなもんなんでしょう。

なんか地味系のお話だったけど面白かった〜
ダフネは男を二種類に分けてる感じがしました。自分を支配する男と、自分が支配できる男。前者にはもう完全服従だけど、後者には強気ですなあ逞しい。
ラストはなぜか毛皮のコートで飛行場に現れ、「私は祖国の裁判で戦います」みたいな事を言っておられます。その脇で女が「レイプ犯を撃ったのがアメリカなら、あなたは英雄よ」みたいな事を言っておられます。
どうでもいいけど、彼女の上司の金髪美人、とても好みでした。←はあ?

あとキャスターのニッキーが「撃って!」って言う所。
彼女にこう言わせたのは、道義的な理由とかじゃなくて。
「エディの仇を討って!」
って言う。
「ここであなたが撃たなければ、この人また無罪になるのよ!」って言う。
金持ってるもんね。金がなくなったって、売名したい弁護士がウヨウヨ寄ってくるでしょう。
「こいつを自首させるくらいなら、ここで死んだ方がマシよ!」って言う。
被害者の家族の気持ちってこんな感じだと思う。
死んだ恋人そっくりに、獲物を仕留める前に一休みしてそんで撃ったジョーディに、「ありがとう」って言うもんね。
大事な人を殺しておいて、しかも全然反省してない奴には、やっぱ死んでほしくなるものでしょう。

しかしあのハゲキャスターすごかったね。
彼の人間性は同僚の間でもきっと地に落ちまくってると思うんですが。ハデな生活のわりに、葬式にあんまり人来なさそうな。
ウルグの残したデジカメ咄嗟にパクる所といい、あそこまで人非人っぷりを発揮されると、いっそ清々しい。
つか、友人が殺されてるシーンのフィルムを、買っちゃうんだ!
なんでも金で。

金満弁護士もすごかったッスね。
最初は「検討中だ」とかって弁護を引き受ける事を渋ってたくせに、カメラが回り出した途端「私は彼を必ず助ける!」とか誰に向かってアジってんだよオイとツッコミたくなるようなナイス豹変っぷり。
アメリカの弁護士って口ゲンカ王のイメージがあるんですがどうでしょう。
日本の弁護士も、離婚する時揉めて大変だったりする事もあるらしいですが。←えらい玉虫色やな!

エディがねーロバート・デニーロがまたウザイかわいいオッサンなんですよ〜
キャスターの彼女にプロポーズするため鏡の前でレッスンするロマンス・グレーを思い浮かべてください。
う〜んキモカワイイ。
テレビではものすごいヒーローに祭り上げられてる彼ですが、普段の生活はなんら特別な所もなく、オヤジギャグも飛ばすし地道な捜査もする刑事。
最期の暴れっぷりが素敵でしたー私もああやって死にたい。
しかし彼、あんな中盤で死ぬとは思いませんでした。
熱血若手&冷静親父の組み合わせなら、親父が死ぬのはエンディング近くですよね大体。あんな中盤でデニーロを殺すとはねー

ジョーディも母親が東欧系だったそうで、「アメリカ」というものについて思う所あったのかしらどうかしら。
しかしダフネに舐められてるし、どうも危なっかしい印象。いつ彼が「有名になるのはオレだ!」とかメディア毒に染まり出すかと思ってたんですが、最後まで熱血でしたねー
警察を差し置いてエミルを連れて行こうとした時、カメラ用のパレードがやりたいのかと思ってたら私刑がやりたかったんですね〜
そんで、正当防衛に見せかけて殺そうとしたんだけど、エミルが銃を握らなかったんで結局撃ち殺さなかった、と。私怨で人を殺したら、有能な弁護士を雇えるだけの大量の金がない限り、厳しい処罰が下るでしょうしね。
そんで「金がないと人殺しもできねーのかヨーばーかばーか」と好き放題犯人に言われる始末。

でも犯人のエミルは精神異常を訴えれば無罪放免になり、精神病院に送られた後に今までのは全部演技だったとバラせば映画化権やら著作権やらで色々金が入ってくる上に、アメリカの法律では同じ事件で二度裁かれる事はない。
ああんもう!(爆)
だから最後はスカッとしました。
テレビキャスターを殴った時も、警察のおっちゃんは微笑を浮かべて頷き、警備員のおっちゃんは「よくやった!」と声をかけます。
なんか正に最後の良心て感じよ。

エミルのが目立ってますが、自称監督のロシア人ウルグの方がキレっぷりでは上だったんじゃないかなあ?
「オレが監督だ! オレに命令すんな!」とか言っちゃってさーフィルムの為なら人殺しが目の前で起きても何も感じないのな。
ダフネ(の家)が燃えてる時も、あのエミルでさえ黙り込んでたのに、こいつは何も感じてない。いつでもカメラ第一。常に回し続ける。
富も名声も独占したエミルに怒って、タダでテレビキャスターに狂言犯罪? を暴露するシーンを収めたテープ渡しちゃうし。「あれはオレの映画だ!」……ズレてる、ズレてる。
あまつさえ最後には、自分自身の死に際さえ演出しちゃうイカレっぷり。
ここまでくると、アンタ立派だよ……
ある意味アーティストだよ……
クレジットにこだわる所とか。

ところで昔捕まえた犯人にある事ない事言われて職を失ったジョーディですが、また復職するんですかね、もしかして。メディアの新たなヒーローとして。
いや、テレビと提携したりはしないだろうけど。

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